

子供が塾でクラス落ち・・・。ショックでなかなか立ち直れないのだけど、どうしよう。
本記事では、このような悩みについてお答えしていきます。
集団塾に通うと、クラス分けの存在は無視できません。
せっかく今まで良いクラスをキープしていたのに、落ちてしまったら子供も親も落ち込みますよね。
そのショックを引きずってしまうと、合格できる学校もできなくなってしまうので早めの気持ちの立て直しが必要。
そこで今回は、「大手進学塾の上位クラスと上位未満のクラスの違い」に加え、「塾でクラス落ちしてしまったときの対処法」を紹介します。
クラス落ちして先が見えないお子さんやご両親の気分が少し軽くなるような、そんな内容になっています。
- 大手進学塾の上位クラスと上位未満のクラスの違い
- 塾でクラス落ちしてしまった子の合格体験談
- 塾でクラス落ちしてしまったときの対処法
結局、トップクラスでも志望校に落ちる子はそれなりにいますし、下位クラスでも四谷大塚偏差値55くらいの中学校に受かる子もいます。
自身の塾講師としての経験やクラス落ちしても志望校に合格した子たちの体験談も混ぜつつ、解説していきます。
大手進学塾の上位クラスとそ上位未満のクラスに違い
そもそも同じ塾なのにクラスによってマイナス面の違いがあるのかと言ったら、残念ながら違いはあります。
- 塾の先生の指導の違い
- 生徒のモチベーションの違い
栄光ゼミナールで受験生の冬季講習クラスを持ったことがありますが、クラスによって明らかに授業の雰囲気に違いがありました。
クラスが落ちるとどんなデメリットが発生するか、まずは把握しておきましょう。
塾の先生の指導の違い
全部の下の方のクラスがアルバイトの先生とは言いませんが、大学生のアルバイト講師だった私も塾では下位クラスを教えていましたし、友人もサピックスの下位クラスを教えていました。
アルバイト講師でも教え方が上手な人はたくさんいますが、バイト感覚で授業をしている先生もいるので当たり外れは否めません。

今までのクラスは先生との相性が悪かったけれど、クラス落ちしたらかえって授業の内容がわかるようになることもあるから、「先生の違い」については深く悩まなくてOK。

でも、クラス落ちして先生との相性が悪くなることもあるよね。

その場合は、まずは塾に相談。ずっと同じ先生になるなら転塾も視野に入れよう。同じ塾を続けることが大事なのではなく合格することが重要なので、もっと子供に合った塾を探すべき。
生徒のモチベーションの違い
真ん中より少し下くらいのクラスまでは、上のクラスに行くためにモチベーションが高い子が多いですが、いわゆる下位クラスは生徒の授業を受ける態度や受験への関心度が薄い子が多数。
姪のサピックスの話を聞いていると、下位クラスは授業に集中できず落ち着きがない子がいるので、勉強を頑張ろうと思っている子に悪影響が出る可能性もありそうです。
クラス落ちは必ずしも悪いことではない
とはいえ、クラスが落ちても基本的に授業の内容は変わらないので、志望校に合格するというモチベーションを保てれば問題はありません。
ただ、例えば下位クラスの周りの雰囲気に流されて自宅での勉強も計画通りに進まないようなら、通塾は無意味なので転塾も検討すべき。

競争心の高い子はクラスが落ちたことで、逆にやる気スイッチが入ることもあるね。逆に、落ちたことにショックを受け続けて勉強が進まず、周りの生徒にも影響されやすい子はクラス分けがない個人塾に通った方が合格には近いと思うよ。
塾でクラス落ちしてしまった子の合格体験談
ここで、過去に教えていた塾の教え子(中学受験後、栄光ゼミナールに通っていた子)や職場の先輩のお子さんのクラス落ちの経験談を紹介。
クラス落ちしても、最終的に志望校に合格できた例は意外と少なくありません。
子供目線の体験談については、お子さんがどう考えて苦境を乗り切ったか参考にしてみるのも良いでしょう。
小6春にサピックスのクラス落ち
- それまでαクラスに在籍していたのに、小6で初めてクラス落ち。とても動揺した。
- 母親はクラス落ちについては特に何も言わず、「クラスは関係ないから、合格できるように頑張ろう」と言ってくれた。
- クラスが落ちても授業進度はそこまで変わらず、また周りの生徒は前よりギスギスした雰囲気がなかったので、その点は良かった。
- 悔しかったので、家での勉強方法を工夫して以前より効率よく進めた。(隙間時間を利用したり、朝勉したり)
- 受験結果:四谷大塚偏差値62の第一志望校に合格
小6でαクラスから落ちてしまって、一時はかなり落ち込みましたが、母がクラス落ちのことにはほとんど触れなかったのと変わらず応援してくれたから立ち直れたとのこと。
サピックスは特に校舎によってもレベルが違うので、直前期のクラス落ちはあまり気にせず、切り替えて勉強することが重要と言っていました。
小5秋に日能研のクラス落ち
- 小4で真ん中より下のクラス(A3)から日能研に通いだし、順調にクラスアップしていた。
- 小5の秋に初めてM1からA4に落ちてしまい、娘はショックで一度塾を休んでしまったほど。
- 娘に話を聞いていると、授業についていくのが精一杯で内容も難しいということなので、親としては残念だけどクラス落ちした方が娘のためなのかもと思った。
- 娘は元のクラスに戻りたいと言うので、家庭学習に加え週1回家庭教師もつけて、苦手な算数の復習を重点的に行った。
- 一度挫折の経験をするのは娘のためにもなり、また小6の春前にM1に戻ることができた。
- 受験結果:四谷大塚偏差値63の第一志望校に合格
MからAに落ちてしまって親より本人がとてもショックを受けたが、「第一志望校にどうしても入りたい」という娘の意思を再確認し、同じ日能研通いの子のママの勧めで家庭教師もつけることに。
塾のサポートをしてくれる存在がいたことは、親にとっても子供にとっても精神的に安定して過ごせたそうです。
小5冬に四谷大塚のクラス落ち
- 小5の夏にCコースからBコースにクラス落ち。
- 親から見ても小5に入ってから中だるみしていたので、クラス落ちは納得。子供は原因はわかっていても落ち込んでいた。
- 夏休みで挽回すべく、勉強の計画を立て直して、とにかく復習中心で進めた。
- 受験結果:四谷大塚偏差値57の第一志望校に合格
小3から塾に通っていたため、小5に入って勉強に身が入らなくなり、家での勉強が思い通りに進んでいないと思っていたら、やはりクラス落ち。
しかし、クラス落ちの原因はわかっているため休み期間を利用してとにかく徹底的に今までの復習に力を入れたところ、模試の偏差値も戻ってきて、秋にはCクラスに戻れたそうです。

クラス落ちして最後まで上がれなかった子もいたけれど、志望校対策がうまくいって合格できた生徒もいたので、最後まで諦めないことが大切。
塾でクラス落ちしてしまったときの対処法
塾のクラスが落ちたまま合格した子もいますが、やはり受験までに元のクラスかそれ以上には上がりたいところ。
塾のクラスが落ちる原因は、「授業に付いていけていない」からです。
まずは、授業を聞いても内容がよくわからず復習しても定着しないまま次の単元に進む、という悪循環の繰り返しからの脱却が必要。
まずは気持ちの切り替え
世の中には挫折経験を知らないエリート中のエリートもほんの握りいますが、大半の人間は受験や資格試験、就活などで失敗したことがあります。
でも、長い目で見ればその失敗が将来の成功に繋がることも多く、まして塾のクラス落ちなんて人生で大した失敗ではないということを子供に言い聞かせてあげましょう。

クラス落ちして「辛い」「悔しい」と思えるなら、それを糧にして中学受験を乗り越えることができるはず。
復習をとにかくしっかりやる
クラス分けテストで間違えた問題を洗い出して、どこが得意でどこが不得意かをまずは分析。
その後、苦手な単元の復習を基礎から徹底的にやることが大切です。時間がなければ応用は後回しでOK。
塾以外に頼れる場所を探す
大手進学塾は集団授業のため、先生が自分だけを見てくれる状況ではないので、今通っている塾以外に自分だけを見てくれる頼れる先生がいると精神的にも子供は安心できます。
金銭的に余裕があるなら、塾と併用できる家庭教師センターに依頼して、塾の復習を家庭教師の先生が指導してもらうのも一つの手。

サピックスで家庭教師を併用している人は上位クラスにいくほど割合が高くなる様子。詳しくは、下記の記事を見てね。
サピックスに通っていて成績が伸びている生徒は、家庭教師を併用していることもあるのをご存知でしょうか?サピックスと家庭教師を併用する際の、家庭教師の選び方を紹介しています。
金銭的に家庭教師は厳しいというご家庭は、例えばスタディサプリのような、有名講師が授業解説してくれる通信教育がおすすめ。塾の復習に役立ちます。
関連記事:スタディサプリと塾の併用は中学受験で最強という話
「【中学受験】塾のクラス落ちが辛すぎるときに読む話」まとめ
塾のクラス落ちって割と多くの受験生が経験しています。
そして、クラスが落ちたからといって不合格になる確率が大幅に下がるわけでもなく挽回も充分に可能。
同じ中学校を受験して「下のクラスの子が受かって上のクラスの子が落ちる」といくケースもかなり見聞きしてきました。
ですので、親も多少なりともショックを受ける塾のクラス落ちですが、クラス落ちの事実については子供に深く言及せず、これまでの反省点を洗い出して、次のステップにつなげてあげる指導をしてあげてください。