中学受験の過去問はいつから解き始めるのがベストなの?
本記事では、このような疑問についてお答えしていきます。
小6になり、いよいよ受験まであと一年を切ったところで、志望校の過去問が受験必須アイテムとなります。
でも、過去問はいつから取り組めば良いのか、ネットで調べても様々だし、塾によっても指導が異なるのでよく分からないというのが現状。
そこで今回は、「元中学受験生に聞いた過去問の開始時期」と、「中学受験の過去問はいつから取り組むべきか」について紹介します。
本記事は、過去問の取り組み開始時期を決める指針となる内容になっています。
- 中学受験の過去問を解く意味
- 元中学受験生に聞いた過去問の開始時期
- 中学受験の過去問はいつから取り組むべきか
実際に、第一志望校に合格した元中学受験生にもインタビューしました。
過去問を取り組む上での秘訣もあわせて解説します。
中学受験の過去問を解く意味
まず、「過去問をいつから開始すべきか」という話をする前に、「なぜ過去問を解くべきか」を確認します。
- 志望校の出題傾向と難易度の把握
- 現時点での子供の実力を測る
- 子供のモチベーションを上げる
志望校の過去問を解く目的は主に上記3つ。詳しく解説します。
志望校の出題傾向と難易度の把握
過去問を解く最大の目的は、志望校に合格するための確率を上げること。
学校によって出題傾向や範囲などは様々なので、過去問を解きつつ分析し、子供が苦手な問題をあぶり出して解けるようになるまで徹底的に学力の底上げをします。
過去問はただの試験問題と思ったら大間違い。問題を分析すれば、その中学校が受験生に求めている素質が分かる、いわば志望校からのメッセージでもあるんだよ。
現時点での子供の実力を測る
過去問を解けば、その時点での子供の合格可能性と実力がわかります。
合格基準点を超えていたら計画通りに勉強を淡々と進めれば良いし、合格点に足りない場合は、試験日までに苦手・不足している分野の勉強を重点的に行うのがベスト。
子供のモチベーションを上げる
志望校の問題を解くことで、いよいよ中学受験が間近に迫っていることを実感し、合格が現実のものとなってきます。
機が熟すまで過去問を解くことは禁止されているので、「いよいよ過去問を解くことができる!」と子供のモチベーションを上げ、最後の追い上げモードに突入するスイッチが入るきっかけにも。
第1志望校の過去問が思ったよりできなくても、第2、3志望校の過去問は合格基準点を超えて安心と自信を取り戻す子も多いよ。
元中学受験生に聞く!過去問をいつから開始したか
見事第一志望校に合格した元中学受験生3人に、過去問の開始時期について聞いてみました。
- 新御三家に合格した甥の例
- 学習院女子中学に合格したママ友の子の例
- 国学院大学久我山中学に合格した職場の先輩の子の例
先輩達のスケジュールを参考に、お子さんが中学受験の過去問をいつから取り組むべきか考えてみましょう。
中学受験の過去問はいつから解く?(新御三家に合格した子の例)
過去問開始時期:小6の9月
塾:早稲田アカデミー、個別指導塾
合格基準点を超えた回数:0/10回
小6の9月から早稲アカのNN志望校別クラスで過去問を解きました。
過去問が難関すぎて親は見直し後の解説ができないので、全て塾の先生を頼りに進めました。
レアケースですが、甥は第一志望校以外はモチベーションが上がらないからと、併願校の過去問は算数を一年分解いただけでした。
中学受験の過去問はいつから解く?(学習院女子中学に合格した子の例)
過去問開始時期:小6の10月
塾:サピックス
合格基準点を超えた回数:3/8回
サピックスからは「夏休み明けから過去問を開始しましょう」と言われていましたが、9月の段階でまだ復習が終わらなかったので、10月から過去問を開始。
解答用紙と問題用紙、解答と解説をセットにして塾に提出すると、先生が丁寧に採点してくれます。
過去問を解くことで確実にモチベーションが上がり、特に合格基準点を超えた時は「絶対に学習院に行く!」と改めて奮起していたので、過去問は起爆剤というのは本当だなと思いました。
中学受験の過去問はいつから解く?(国学院大学久我山中学に合格した子の例)
過去問開始時期:小6の11月
塾:日能研、家庭教師
合格基準点を超えた回数:3/10回
入試本番に気持ちをピークに持っていくため、11月頭から過去問を開始。
他の子と比べると遅いですが、小6の秋まで第一志望校に届く実力にとても届いていなかったので、じっくり基礎を固めてから一気に過去問を解きました。
周りの子と比べずにマイペースに進め、スケジュールを計画的に組めば、11月から開始でも遅いということはありませんでした。
合格基準点を一度も超えられなかったらと思うと不安だわ・・・。
過去問で合格点を一度も超えられなくても本番で合格した子も沢山いるよ。点数だけにこだわらないで。大事なのは、出来なかった範囲を本番までに補強すること。
うちは、中高一貫校が第一志望なのだけど、過去問は10月くらいから開始で良いかな?
私立中学の受験と違い、中高一貫校の場合は早めに過去問を解く人も多いよ。都立中だと適正検査の特徴を掴むことが大事だし、作文の演習は早めに始めた方が良いね。
中学受験の過去問をいつから取り組むべきか
元受験生の3例でも分かるとおり、過去問の開始時期は受験生の実力や性格に合わせて決めるべき。
- 塾の指導に沿って過去問を進める
- 子供の実力に合わせて過去問開始時期を決める
- 志望校が定まっていない場合は過去問を早めに解いてみる
周りの受験生が過去問を解き始めているからといって、慌てて解き始める必要はありません。
塾の指導に沿って過去問を進める
塾の先生の指導のもと、塾の講習スケジュールと合わせて過去問を開始するのが一番間違いのない方法です。
「夏休み明けに解きましょう」とざっくり言われた場合は、先生に個別に相談すればOK。
私が過去に指導していた塾や周りの元中学受験生の話を聞くと、一般的には小6の9月〜10月から過去問を解き始める受験生が大半の印象です。
子供の実力に合わせて過去問をいつから開始するかを決める
塾では「夏休みあるいは9月から過去問を始めてください」と言われたとしても、本人の実力が全く追いついていない場合は過去問を解き始めてもあまり意味がありません。
夏休みや9月の時点で過去問が0点でも合格する子はいますが、早めに解き始めると子供の中で「志望校の過去問を解く価値」がどんどん下がっていくため、冬休みくらいには、過去問を解いてもあまりモチベーションが上がらない場合も。
夏休みまでにばっちり仕上がっている子は別として、過去問は11月までに解き始めれば問題ないので、焦らず子供に合わせた計画を立てましょう。
ただし、親は早めに志望校の過去問を見て、出題傾向を把握しておいた方が勉強のスケジュールは立てやすいと思うよ。
私も夫も中学受験未経験者だから過去問を読んでもさっぱり・・・。スケジュールを立てるのは難しいかも。
入試までの半年だけ、塾と併用して過去問対策のために家庭教師に来てもらうケースも割と聞くよ。とにかく過去問対策は大事だから、スケジュールをしっかり組んでサポートしてあげることが重要だね。
関連記事:中学受験の直前期に家庭教師をつける意味はない【ただし例外あり】
志望校が定まっていない場合は過去問を早めに解いてみる
夏休みが明けても志望校が定まっていない場合(特に第2志望校以下)は、4、5年前くらいの過去問を一度解いてみて、子供と問題の相性を確かめてみるのも一つの手。
偏差値が5違っても、相性の良し悪しで偏差値が高い学校の問題の方が解きやすいという場合もありえます。
校風や立地、進路状況などで志望校を決定する決め手に欠けるという場合は、過去問を一度トライしてみてください。
早めに問題を解く場合、「新しすぎない」かつ「古すぎない」年度がおすすめ。新しい問題は直前に取っておきたいし、古すぎても問題の傾向が変わっていることもあるよ。
実際に過去問を解く段階になった際は、過去問はコピーして子供に渡してください。
関連記事:【中学受験】知らないと損をする過去問のコピー方法
「【中学受験】過去問はいつから取り組むか【早すぎはNG?】」まとめ
過去問をいつから取り組むべきかについて、正解はありません。
なので、塾の方針とお子さんの実力を考えて、小6の9〜11月までの間に開始するのがベスト。
過去問対策は超重要なので、塾の指導で物足りない方は、過去問対策専用で個別指導塾や家庭教師を検討しても良いでしょう。
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